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2013/10/18 更新
人々が古来から畏怖の念を抱き、神秘を見出して来たオーロラ。太古の昔は「神の怒り」「災いの前兆」「亡くなった者の精霊」「天に棲む龍」などと言われ、世界各地の伝説や神話にも登場してきました。今では発生原理も解明されつつありますが、地球で見られる宇宙の神秘の一つとして人々を魅了し続けています。
世界の中でもオーロラ観測地として有名なイエローナイフは、バンクーバーからであればリーゾナブルな上にアクセスもしやすく、毎年多くの留学・ワーホリ生が鑑賞に出かけています。特に2013~2014年は「オーロラの当たり年」と言われており、相当な高確率で大きく動きのあるオーロラ “Aurora break-up”が出現中。自然現象ゆえに「行ったけど見られなかった」ということもありえるオーロラですが、2013年以降は「毎日のようにAurora break-up が見られた」という声も多数上がっています。
宇宙の作る壮大で幻想的なオーロラ。バンクーバー滞在中を利用して、鑑賞旅行に出かけてみては如何でしょうか?
太陽から吹き付けるプラズマ(太陽風)が地球の磁場に引かれて大気圏に突入した際、大気中にある原子に衝突して発光する現象のこと。よって、太陽風が速く、地磁気が強いと非常に濃いオーロラを観測できる。また、日本人は「オーロラは北国で冬に見られるもの」というイメージを持ちがちだが、その発生に季節や温度は関係ない。しかし2013年現在でも発生原理には謎が含まれており、その壮大な美しさと相まって依然“神秘”の粋を出ず、人々を魅了している。
「オーロラ」という名は17世紀にガリレオ・ガリレイによって付けられた。これはローマ神話に出て来る“暁の女神Aurora”からとったと言われている。日本ではオーロラの名で浸透しているが、北米では“Northern lights”と呼ぶ人々が多い。
冬 | 1月 | 天気が安定し比較的オーロラが見やすい。年間で一番寒い。 |
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2月 | ||
3月 | 冬季では一番良いオーロラが出現する月。晴天率が高く 寒さも若干緩和する。 | |
4月 | オーロラは見えやすい。雪が溶け始め、アイスロードがなくなる。犬ぞり等、雪を使ったアクティビティができない日が増え、日没が遅くなる。観光客も少ない穴場な月。 | |
オフ | 5月 | 日照時間が長いため、オーロラはほぼ見えない(夜も暗くなるのが数時間のみ)。 |
6月 | 同上(夜もほとんど暗くならない)。 | |
7月 | ||
夏 | 8月 | 夜 暗くなる時間が増え、オーロラが見え始める。夜間の気温も0-10度位と過ごしやすい。 |
9月 | 夏期ではオーロラ出現率が最も高い月。夏期のアクティビティも楽しめる。 | |
10月 | 中旬になると天気が不安定になり、若干オーロラが見えにくくなる。 | |
冬 | 11月 | 他の月に比べて晴天率が低く、オーロラ鑑賞は可能だが確率は最も低い。 |
12月 | 冬季オーロラが本格的にスタートする。中旬位には湖が凍り、アイスロードもオープンする。 |
年 | 黒点の活動が強い時期は11年毎に巡って来る。最も近いベストシーズンは2013~14年、2024~25の冬。 |
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季節 | 発生原理からも分かる通り、オーロラに季節は無関係。しかし夏は日照時間が長く 夜が短いため、観測には適していない。統計的には9月~10月と3月~4月は強いオーロラが見られると言われている。 |
月齢 | 新月の期間。最も空が暗いため。 |
時間 | 深夜0時に発生しやすい。 |
基本的には天体観測と同じ。
晴天 | オーロラは地表100kmに出現するため、天気が崩れると見られない。 |
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暗さ | 月明かりや街の明かりは観測の邪魔になる。なるべく暗い場所に行けば行く程、美しいオーロラを見ることができる。 |
広さ | オーロラ出現率の高い地域より南にいる場合は北の空を見上げれば良いが、Auroral oval直下の地域では、360度どこに出現するかが分からない。そのため、視界を遮るものが無い広い場所が観測に適している。 |
オーロラと一口に言っても、濃度、色、模様、動きは出る度に異なり、肉眼で見られるか見られないかという薄いものから、感動するほど大きく動きのあるものまで様々。以下は Aurora Village の提供するオーロラのレベルとなる。
地球には“磁極”と呼ばれる磁場の極点があり、この磁極を中心にドーナツ状に拡がるのが「Auroral Oval(オーロラ帯)」と呼ばれるエリア。具体的には北緯60度~70度、南極と北極の周辺地域を指しており、この直下はオーロラ出現率が非常に高い。
アラスカ | フェアバンクス(Fairbanks) |
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カナダ | |
ホワイトホース(Whitehorse) | |
フォートマクマレー(Fort McMurray) | |
イエローナイフ(Yellow Knife) |
フィンランド | ロヴァニエミ(Rovaniemi) |
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サーリセルカ(Saariselkä) | |
スウェーデン | キールナ(Kiruna) |
ノルウェー | トロムソ(Tromso) |
アイスランド | レイキャヴィーク(Reykjavik) |
グリーンランド | カンゲルルススアーク(Kangerlussuaq) |
イルリサット(Ilulissat) |
上記のようにオーロラ鑑賞のできる国や地域は複数箇所あるが、中でも「オーロラの質の良さ」「充実した観賞施設」「鑑賞以外の豊富なアクティビティ」などの点で、イエローナイフは世界でも屈指のオーロラ鑑賞地、人気の街と言える。
イエローナイフはノースウェスト準州の州都で、北緯62度に位置する。車でのアクセスも不可能ではないが、どの地域からも大幅に離れているため、主要都市からのアクセスは飛行機がメインとなっている。空港からダウンタウンは車で 10分程度、ダウンタウン内も徒歩で事足りる広さで、ダウンタウンを一歩出ると人家も見当たらない広大な土地が広がる。またダウンタウンはホテルやレストランが集まるエリアと、開拓時代に作られた趣のあるエリアに別れている。
一般的に、3泊4日すれば 90~95%の確率で観測できると言われている。しかしイエローナイフの利点は、何よりもその質の良さにある。オーロラというと、よくTVや写真で多く登場する「緑や紫のカーテンが揺れる状態(レベル4以上)」を思い描く人も多いが、イエローナイフでは「レベル4」であれば頻繁に見ることが可能。そしてそれを上回るレベル5、“Auroral Breakup(オーロラ爆発現象)”の発生率が高く、これこそがイエローナイフでのオーロラ鑑賞の醍醐味と言える。
とはいえ、Auroral Breakup(レベル5) は月に数回。滞在中に見られる確立はそれ程高いとは言えない。
イエローナイフへ行っても、街の中では大規模なオーロラは見られない。そこで、宿泊所のある街から少し離れた場所にある“オーロラ観測所”にバスで行くのが一般的。オーロラ観測所は幾つかあるが、下記が主流。
下記観測所以外からもオーロラを見ることは可能だが、雪道・オフロードでの運転、野生動物との遭遇など、危険が伴うためお勧めはできない。 また、下記観測所を含め、観測所の多くは私有地となっているため無断で立ち入ることはできない。
オーロラレイクの湖畔と森の中に “ティーピー(カナダ北部に住む先住民が移動式住居として利用していた広いテント)”が立ち並び、中では暖炉の前で飲み物や夜食を楽しみながらオーロラの出現を待つ事が出来る。
1-867-669-0006
犬ぞりレースのカナダチャンピオンに4度輝いたグラント・ベック氏がオーナー。夏はボートで湖を渡った先の観測所に行ったり、バンやミニバスでオーロラが見えやすい所まで行く「オーロラハンター」を実施中。
1-867-873-5603
Aurora Village | Beck's Kennels | |
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都市 | イエローナイフ(カナダ) | |
鑑賞時間 (移動時間含む) |
冬: 9:00pm - 1:30am 夏: 10:00pm - 3:00am |
夏: 9:30pm - 3:00am 夏: 11:00pm - 4:00am |
収容人数 | 約 300人 | 20名程度 ※キャビン・テントによって異なる |
ダウンタウンからの距離 | オーロラビレッジ ダウンタウンから約30分 | ダウンタウンから約30分、Beck's オフィス経由 |
観測場所の待機施設 | キャビン、テント(ティーピー)など | キャビン、テントなど |
観光客の日本人率 | 90%以上 | 50~60% |
ガイド | 日本人 | 日本人 & カナダ人(原住民) |
防寒具 |
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オプション |
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メリット | 日本の旅番組などにもよく取り上げられる有名な観測所のため、日本人の脳内に刷り込まれた「オーロラ観光」のムードを存分に味わうことができる。 | 金額が安く、融通をきかせてくれるのが嬉しい。24時を過ぎても、オーロラが出現すれば追加料金をとらずに鑑賞させてくれる。真っ暗闇なので、オーロラを見るには最適の環境。 |
デメリット | 数多くのティーピーが広がり場所によってオーロラ観測には明る過ぎる。オーロラが出現する時間帯は主に深夜 1~2時頃だが 24時以降は1時間 $20の追加料金が発生する。追加料金を払わない場合は例え空にオーロラが広がっていてもバスでダウンタウに戻る事に。 | 待機施設以外には何もない場所のため、待っている時間にできることが限られる。ガイドが日本人とは限らないため、日本からの観光客で英語が全くわからない場合は少し不安。 |
バンクーバーの 取り扱い代理店 |
オプションは観測所によって異なるため、事前に確認を。申し込みの際に代理店又は観測所に問い合わせをすると良い。
上記以外の観測所&ツアー
オーロラが出現するのは真夜中。しかしイエローナイフはオーロラ鑑賞以外のアクティビティも充実しているため、日中も飽きることなく楽しむことができる。代表的なアクティビティは下記となる。
アクティビティの内容は観測所によって異なるため、申し込みの際に代理店又は観測所に問い合わせをすると良い。
北極圏の先住民族が冬期の移動手段として利用してきた犬ぞり。耐寒性と馬力に優れたエスキモー犬、アラスカ犬、ハスキー犬などが隊列を組み、そりを引きながら雪原を駆け抜ける。また、犬ぞりを操縦する“ドッグマッシャー”の体験も可能。所要時間は30分ほど。
市民の生活に密着しているスノーモービル。操作は非常に単純。雪原や凍った湖上を自由に疾走する快感はやみつきになる。
雪上で足をとられずに歩くことができる“かんじき”のようなもの。雪の上を自由に動き回る爽快さと、時折現れる小動物との出会いが楽しい。
イエローナイフ周辺は無数に湖が点在している。アイスフィッシング見学では、スノーモービルで分厚く凍った湖へ行き、先住民が仕掛けた罠から魚を釣る様子を見学する。ホワイトフィッシュ、ノーザンパイク、北極イワナ、タラなどが釣れるが、当然ボウズの場合もある。
専用の大型ドリルで湖面に穴を開け、釣り糸を垂らす。日本のイワナ釣りに似ているが、巨大な魚が釣れることも。非常に寒いが、釣れればその場で魚を食べることもできる。
バッファロー、ビーバー、カリブー、野うさぎ、キツネ、ムースなど、野生動物の数々が生息している。ツアーに申し込めば出没しやすい場所へ連れて行ってくれる。
冬は Great Slave Lake が凍り、湖面にアイスロード(Dettah Ice Road)が作られる。
ダウンタウンからデタ村まで続く約 6キロの道で、湖上を除雪して作られる。湖の上だというのに標識が立っていたり、透明な氷から下が見えたりと、北国ならではの体験ができる。
金が発掘されたことで栄えたイエローナイフ。オールドタウンに行くと当時飛行機の発着場となっていた丘が“Bush Pilot's Monument”として残っている。5分程階段を上ると 360度視界が開け、ダウンタウンや Great Slave Lake が一望できる。夏は水上飛行機の飛び立つ様や湖上に浮かぶ家、冬はアイスロードなども見られる人気のスポット。
氷点下の寒さを利用した遊びを楽しむこともできる。
バナナ、麺類などを凍らせる。濡れタオルを振り回す。シャボン玉を飛ばすなど。
オーロラは季節を問わず出現するが、夏と冬では寒さ対策が大幅に違うため注意が必要。
冬季 |
冬はマイナス30度を観測することも多く、バンクーバーとは比較にならない寒さ。一般的な防寒着(スキーウェアなど)では歯が立たないため、現地で専用の防寒具をレンタルする。
サングラスや眼鏡はフレームが金属だと凍傷を起こすこともあるため、プラスチック製のフレームがお勧め。 |
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夏季 | 夏であっても気温は非常に低く、朝晩はマイナスを記録することも少なくない。また、夏は専用の防寒具のレンタルが無いため、一般的な防寒具を持参すると良い。 |
湿度が低く、乾燥しているため、保湿クリームなどの乾燥対策が必須。また、冬は雪による照り返しが強いため、サングラスを持参すると良い。
コンタクトレンズは問題なく使用できるが、乾燥が気になることも多い。
オーロラの撮影は暗いところで行うため、きれいな写真を撮影するには特別な装備とテクニックが必要となる。
カメラ | 一眼レフカメラ、もしくは シャッタースピード、絞り、ISO感度などが自由に設定できる機種。 |
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三脚 | シャッタースピードを長く設定するので、写真がブレないようするため三脚は必須アイテム。 |
リモコン(レリーズ) | シャッターボタンを指で押すとその瞬間カメラが動いてしまい、写真がブレてしまうことがあるため、リモコンがあると便利。 リモコンがない場合はセルフタイマーを 2秒など短時間に設定して撮影しても良い。 |
予備のバッテリー | 極寒の中ではバッテリーの消耗が早くなるため予備のバッテリーがあると安心。予備のバッテリーはポケットやカイロに包んで冷えないようにすること。 |
懐中電灯 | 手元や足元を照らす目的と、オーロラと人物を一緒に撮影する際に使用。 オーロラと人物を撮影する時は、シャッターが開いている間に懐中電灯で人物を数秒照らす。 |
最近のコンパクトデジタルカメラには下記のようなマニュアル設定が可能な機種もあるが、できない場合は「花火モード」「夜景モード」「ローソクモード」などでも撮影可能。
ピント | 無限(∞) | 一眼などの場合、夜暗いところだと設定しづらいかもしれないので事前にレンズを「無限(∞)」に設定してテープなどで固定しておくと確実。 |
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ISO感度 | 400 ~ 1600 | この数字が高ければ高いほど暗いところでも撮影可能だが、高すぎるとノイズが入ってしまう。 デジカメの場合は 400~800、一眼レフの場合は 400~1600を目安に。 |
シャッタースピード | 5秒 ~ 30秒(「バルブ」に設定) | 設定した秒数シャッターが押されているという意味で、長ければ長いほど光をより取り入れることができる。 ただし、動くオーロラの場合など、長すぎると残像のように写ってしまう可能性があるためオーロラの種類によって調整が必要。 |
絞り値(F値) | F1.4 ~ F5.6 | 絞り値が小さいほど、より光を通すことが可能で明るく撮れる。最小値は使用するレンズ(またはデジカメ)によって異なる。 |
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使用したカメラ: Canon EOS 5D Mark2
現地日系旅行会社「ナビツアー」です。