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バンクーバーの危険地帯とその実態(探索動画あり)

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バンクーバーの危険地帯とその実態(探索動画あり)

2019/8/14 更新

目次

バンクーバーの危険地帯とその実態 バンクーバーの危険地帯、または治安の悪い地帯と言えば、「ダウンタウンの東側(Eastside)/チャイナタウン周辺」が真っ先に挙がります(地図のグレーの部分)。 どの観光ガイドブックやWebサイトでも紹介されているので、バンクーバーに来る前など少しでも情報収集をすれば、大抵知ることになると思います。

 

危険、または治安が悪い」と聞くと、「銃やナイフを持った人がたくさんいる」「マフィアの銃撃戦が多い」「殺傷事件が多い」などをイメージしてしまう人も多いのではないでしょうか。ちょっと大げさかもしれませんが、僕が初めてカナダに来た時はそれに近いイメージを持っていました。

しかし実際の状況はというと、主に「違法薬物の売買/使用」「売春」「盗品の売買」「ホームレスへの炊き出し/配給」などが行われていて、それに伴いホームレス/ドラッグ中毒者たちの溜まり場、または住処となり、無法地帯のようになっているというのがより現実に近い表現です。

少なくとも、観光客や留学生を狙った殺傷事件が多いという意味で危険、または治安が悪いと言われているわけでもないので、過剰に恐れる必要はありません。とは言っても、危険でないということではないので、しっかりと現実を知った上で、どんな危険性があり、どのように注意したらよいのかを把握しておくことが重要です。

 

実際に探索して分かること

バンクーバーのダウンタウンはビルが立ち並ぶミニ都会ですが、徒歩圏内にこのような地帯があるというのは見方を変えればとても面白い、興味深いとも言えます。

僕はこの地帯を探索するのが実は少し好きで、たまに写真や動画を撮りに行ったりしています。 約10年ほど前ですが、ホームレスの1人にピザをおごる代わりに(今思えば心苦しいほど安過ぎる報酬ですが・・)インタビューをさせてもらったこともあります。リンクだけ貼っておくので興味のある人は是非見てください。

バンクーバーの危険地帯で一人の男性をインタビュー
www.youtube.com/watch?v=1JSueT8C9SU

このエリアの一番人口密度の高い溜まり場と言えば、Hastings St x Main St の Carnegie Community Centre(カーネギー・コミュニティーセンター) 周辺。こちらのコミュニティセンターでは、図書室やラウンジスペースを開放する他、低所得者向けの教育プログラムや、レクリエーション活動、カフェテリアにて低価格で食事の提供などを行っています。 Downtown Eastside

大通り、裏通りに関わらず、ドラッグを打っている人/売っている人、寝そべっている人、ガレージセールをしている人、イチャイチャしているカップル、口喧嘩している人、チェスなどのゲームをしている人、ただただ叫んでいる人など、たくさんの人がここで生活しています。

また夕方に近くなると、さらに少し東の、Powell/Cordova/Alexander St あたりに、売春婦たちが出現してきます。売春婦と言っても、その多くはドラッグに冒されたようなちょっと怪しい風貌の女性も多く、他の売春地帯に立つ女性とは、とにかく違います。それでも、その時間帯になると、彼女らを目的とした車が寄ってきて交渉し、そのまま連れていくのです。なんてダークな世界・・・。

Downtown Eastside Downtown Eastside Downtown Eastside

またこの辺りを実際に歩いてみると分かりますが、実はいわゆる普通の一般人も多く見かけます。この付近には、オフィスや店もたくさんあるので、そこで働く人やお客も当然います。ダウンタウンと比べると安いスーパーや八百屋もあるので、好んで買い物に行く人もいるでしょう。 そして場所柄、警察も比較的多く巡回しているので、これらを見ると少し安心感が高まり心強くなります。

 

Needle Exchange Programs

カナダでは、ドラッグ中毒者による注射器の共用による感染リスクを少しでも減らすことを目的に、注射器を無料で配布する「Needle Exchange Programs」というサービスを行っているのですが、その施設がこの周辺に複数あるということもあってか、未使用/使用済みの注射器がたくさん道端に落ちています。 Downtown Eastside Downtown Eastside

道端の注射器に関しては、この地帯だけに限ったことではなく、数は少ないもののダウンタウン(特に裏通り)でも同様に見かけることがあります。

僕がはじめてカナダに来た時、オリエンテーションをしてくれた留学エージェントの人から、「道端に注射器の針が落ちていることがあるから底の厚い靴を履くと良い」と案内され、それからしばらくの間、下ばかり見て歩いていたのを思い出します。

 

侵入してしまった場合に注意すること

この地帯には、旅行者はもちろん、ワーホリや留学生にとって必須となるような施設や店はないので、特別な理由がなければ、行く日は来ないと思いますが、もし仮に知らずについ侵入してしまった場合や、どうしても通らないとならない場合、僕みたいに興味本位で探索したい人は、おどおどせず堂々と、あくまでも自然に、下記などに注意して行ってください。

  • 写真/動画撮影
    写真や動画などカメラを向けられるのを嫌がる人が結構いますので、撮影には十分気を付けてください。
  • ドラッグ中毒者
    何もしなければ害を与えてくることはまずありませんが、ドラッグの影響で何をしてくるか予想もつかないので念には念を、とにかく気を付ける。
  • ドラッグディーラーの勧誘
    ドラッグの購入を勧誘されることがあるので、きちんと断る、聞こえないふりをするなどして、うまくやり過ごす。
  • 売春婦の勧誘
    主に男性の場合。特に何かしてくることはないですが、勧誘はしてくるので、むやみに、軽い気持ちでお誘いに乗らないように気を付ける。

僕が何年か前に初めてカメラを持って撮影しに行った時、道路を挟んだ向こうから石を投げられたことがありました。 ドラッグをしている場面や盗品の売買を行っている場面を撮られたくない、という理由ももしかしたらあるのかもしれませんが、そもそもカメラを向けられたり、写真に写るのが嫌な人も多いのだと思います。調子に乗って遊び半分のノリで行くと、いつか痛い目に遭うと、その時に改めて実感しました。

 

探索動画

カバンのストラップにカメラを取り付けて歩いただけの動画です。 決定的瞬間のような場面があるわけでもないので面白いものではありませんが、どんなところなのか興味のある人は是非見てみてください。4K動画を不十分なスペックのラップトップで無理やり編集したので見難い場所もあると思いますがご了承を・・・。

Vancouver Downtown Eastside 探索動画

Downtown Eastside 写真集 | Flickr
www.flickr.com/photos/gotovan/albums/DowntownEastside

 

バンクーバーは安全な街

僕はバンクーバーに住みながら、この地域を何度も探索しているので、危険という感覚は少し麻痺してしまっているとして、はじめてこの光景を写真や動画で見たら、単純に危険なイメージを持つ人は多いと思います。

ただし忘れてはならないのは、この地域がダウンタウンや他の地域から隔離されているわけでは当然なく、ここに普段いる人は普通にダウンタウンにも行き来するということ。 そして少なくとも、観光客やワーホリ、留学生に一番多い被害である置き引きやスリ、ひったくりなど盗難系の犯罪は、人口の多いダウンタウン周辺の方が発生率は高いということも重要なポイントです。喧嘩やナンパからのトラブルも同様で、その発端はやはり人口の多いところから生まれます。

「危険地帯にただ立ち寄らなければ安全」と思って油断せず、危険と言われるその本来の理由、根拠を知った上で、日頃から気をつけるようにすることこそが被害を減らす一番の対策になると思います。

それにはまずは知ること。その上で基礎的なことをしっかり気をつけていれば、バンクーバーは日本の平均基準よりも安全だと、少なくとも僕はそう思うようになりました。

Canada Day 2019

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