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後編:Amtrakでシアトルへ【行き帰りの行程】。

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後編:Amtrakでシアトルへ【行き帰りの行程】。

2014/5/29 更新

目次

バンクーバーからアメリカ(特にシアトルやポートランド)に旅行する場合、
一般的に移動手段として使われるのは車やバス。
※バス:Greyhound Canada、BoltBus、Quick Shuttle、Cantrail Coach Lines
しかし実はAmtrak社が運行する列車「Amtrak Cascades」でも行く事ができます。

前編では概要についてお届けしましたが、今回は実際の行程についてお届けします。
行きと帰りでは行程が異なるため、旅に出る前に知っていた方が安心かもしれません。

【行程:バンクーバー〜シアトル】
※筆者が実際に体験した事ですが、担当の係員や審査官によって若干の違いがあるようです。

①Pacific Central Station(Vancouver)
Amtrakは、出発時刻の1時間前(=5時40分)には駅に到着していることを推奨しています。
駅入り口を入ってすぐ目の前が改札となっており、
まずは改札前に設置された机で「税関申告書」を記入します。

②改札通過
改札で「切符」「パスポート」「I-94W 又は ESTA(※)」「税関申告書」を提示すると、
号車と座席番号が書かれた紙を渡されます。
※スムーズな入国審査を行うため、駅係員が先にチェックしてくれるのですが、
 ESTAを所有しているか不確かな場合、期限が切れていないかどうか不明な場合、
 所有していない場合等はI-94Wを渡され、記入を促されます。
 この時は同行者が直前にパスポート変更等をしており有効がどうか不安だったため、
 係員に相談の上一応I-94Wを受け取り、記入しました。

③アメリカ入国審査
列車の場合、アメリカ入国審査はPacific Central Station駅構内で行います。
「パスポート」「I-94W 又は ESTA(※)」「税関申告書」を提示し、
アメリカ審査官と質疑応答します(内容は車やバスの場合と全く変わりません)。
※この時I-94Wを提示した所「ESTAは無いのか」と聞かれたため、
「所持していたが有効かどうか不確かなため、係員に書くように促された」と告げた所、
審査官がパスポートから確認してくれました。結果、筆者・同行者共に有効なESTAを所持。
担当審査官は、隣のブースの審査官に「I-94Wの野郎はもういらないんだよな?」と確認した上で、「その下らない紙はもう使わない事になったから破り捨ててくれ」と言っていました。
この後に荷物検査がありますが、機械に荷物を通すだけの簡易なものでした。

④乗車
改札で渡された紙に号車と座席番号が書かれているため、それに従って乗車します。
座席に着いたら、座席上部の番号の所に紙を挟み込むルールのようです
(挟まなかった場合、係員が来て挟んでくれます)。
古めかしく、味のある車内ですが、各席電源完備でWifiも飛んでいます。
前の座席までは30cmあり、日本人の一般体型であればそれ程窮屈には感じません。
ちなみに座席は運次第ですが、進行方向右手が海となります。
今回は残念ながら左手だった為、車窓の写真はほぼ無し。

⑤走行中車内
この時は予定時刻から7分遅れの、6時47分に運行開始。
どうやら遅れる時はかなり遅れることもあるようで、悪くない方です。
但し7時40分までは、人が走ってでも追いつけるのではないかという遅さで運行していました。
よくアメリカ映画で 線路沿いから列車に飛び乗るシーンがありますが、
この遅さならあんなことも可能でしょう、寧ろその為の遅さでしょうか、という鈍行ぷり。
8時にようやくホワイトロックに到着。駅到着から実に2時間半が経過しています。
起床時間の早さを考えると、眠さも手伝い若干わなわなしなくもありませんが、
これが列車というものなのでしょう。新幹線が如何に素晴らしいかが分かります。

ただこの日は線路沿いでコヨーテやイーグルが見られました。
車掌さんが「今日は右手にイーグルが沢山いるよ!」とアナウンスしてくれます。
イーグルは本当に大群で、普段バンクーバーの海沿いに屯すカモメを凌駕するほど沢山いました。但し写真はろくなものがありません。

車内には食堂車もついており、朝食を購入して食べられます。
設備はとても綺麗でしたが、出て来る食事はどれもアメリカレベル(冷凍)とお考え下さい。

2等から1等を通過して食堂車に行きますが、この日は1等がガラガラ。
観光シーズンになると混み出すようです。
”ラグジュアリー”と謳うだけあり、広々とした美しい車両でした。

⑥カナダ・アメリカ国境到着
駅改札でアメリカ入国審査をしましたが、実はここでもチェックがあります。
国境到着前に「席に戻って下さい」とのアナウンスがあるので、すぐに戻りましょう。

この日 国境に到着したのは8時19分。
到着すると3名のアメリカ審査官が徒歩でのこのこと列車に乗り込み、
乗客のパスポートをチェックします。チェックと言っても、それだけ。
(但しこの時は席を立っていたお爺ちゃんがどこかへ消えており、5分程全員待機でした)。
入国したら、幾つかの駅で停車しつつ、あとは景観を楽しむのみです。
左手には長閑な田舎の光景が、右手には海が広がっており、バスより断然楽しめます。

⑦シアトル到着(King Street Station)
この日は11時に到着。ほぼ時間通りの運行です。
入国審査は終わっているので、下車したら後は勝手に出ていくだけ。
駅ホームで早速煙草を吸い出す人々を見て、アメリカに来た事を実感します。


【行程:シアトル〜バンクーバー】
①King Street Station(Seattle)到着、改札通過
到着した時と同じ所が改札となっているため、表示を確認して並びましょう。
改札で係員に「パスポート」と「チケット」を提示すると、
号車と座席番号が書かれた紙を渡されます。

Amtrakは、出発時刻の1時間前(=5:50)には駅に到着していることを推奨していますが、
カナダ入国審査はPacific Central Station到着後に行うため、
行きよりも乗車がかなりスムーズ。多少ゆっくり行動しても大丈夫そうです。

②乗車
改札で渡された紙に号車と座席番号が書かれているため、それに従って乗車します。
この時は生真面目に1時間前には到着していたため、発車までかなり待ちました。
乗車すると税関申告書が配布されるため、記入しておきます。

この日は時間通り6時50分に出発。
行きのように、アメリカ/カナダの国境で審査官が乗り込むこともありません。

③バンクーバー到着(Pacific Central Station)
ほとんど予定通り、10時54分に到着。
但しカナダの入国審査はPacific Central Stationで行うため、車内で待機となります。

④カナダ入国審査
駅に到着すると、1等から順に下車し、入国審査を受けます。
2等の乗客は1等の審査が終わるまで車内で待機し、
更に下車してからも、乗客人数によっては長時間の待機が待っています。
しかもプラットフォーム(室外)での待機となるため、寒さに弱いとなかなかに辛い。
せめて駅構内で待たせて頂きたいもの。真冬もこのシステムなのでしょうか。
審査官の質問はバスや車と変わりありません。
この日は比較的空いており、11時20分に下車、審査を通過したのが11時55分でした。

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