カナダの州旗

★国旗（The Maple Leaf Flag）

・赤白赤の縦縞で、中央には赤いサトウカエデ（Sugar maple）の葉。
・白は雪の降る様子をイメージしている。
・国旗の両側にある赤は、向かって右側が大西洋、左側が太平洋を示している。
・サトウカエデはカナダを代表する木で、メープルシロップが作られる。
　開拓時代、食べ物がない冬の間、先住民の教えでカエデの樹液をすすって飢えをしのいだという
　カナダの厳しい自然の中での暮らしを象徴している。
・1965年2月15日～から使用されている。
　2月15日は「カナダ国旗の日」(National Flag of Canada Day)。

★各州・準州の旗
～地図～

●ブリティッシュコロンビア州（Flag of British Columbia）

・1960年６月１４日に制定。
・上部にユニオンフラッグ。下部に青白二色の横波と太陽。
・ユニオン・ジャックの中央には王冠が配置され、元イギリス領であったことを示している。
・４本の白い線と３本の青い線は、ＢＣ州が大西洋とロッキー山脈の間に位置することを示している。
・太平洋を象徴する海に太陽が沈んでおり、カナダの最西端に位置する州であることを示している。
・太陽には“beauty that never diminishes”“the sun that never sets”の意も。

●アルバータ州 (The flag of Alberta)

・1968年6月1日に制定。
・青地の中央にアルバータ州の盾の紋章が配されている。
・紋章の上部はイングランドの国旗である聖ゲオルギウス十字（白地に赤十字）。
・紋章の中部はロッキー山脈（雪山と緑の丘）。
・紋章の下部は豊かな麦畑。

●サスカチュワン州(The flag of Saskatchewan)

・1969年9月22日制定。
・上半分の緑地は北部の森林を示している。
・下半分の黄地は南部地方の穀倉地帯を示している。
・左上は州の紋章。
・右には州花である赤いユリ（the western red lily/tiger lily）。

●マニトバ州 (The flag of Manitoba)

・1965年5月11日に制定。
・レッド・エンサイン (Red Ensign)がベース。
・右側にはマニトバ州の盾の紋章が配されている。
・紋章の上部はイングランドの国旗である聖ゲオルギウス十字（白地に赤十字）。
・紋章の下部は緑のプレーリーに嘗て数多生息していたバイソン（野牛）。

●オンタリオ州(The flag of Ontario)

・1965年5月21日に制定。
・レッド・エンサイン (Red Ensign)がベース。
・右側にはオンタリオ州の盾の紋章が配されている。
・紋章の上部はイングランドの国旗である聖ゲオルギウス十字（白地に赤十字）。
・紋章の下部は緑地にサトウカエデ。

●ケベック州(The flag of Quebec)(The Fleurdelisé/フルール・ド・リゼ)

・1948年1月21日に制定。カナダで最初の州旗。
・青地の白十字にユリの紋章が配されている。
・ユリの紋章はフランス王家の紋章「フルール・ド・リス（fleur-de-lis/ユリの花の意）」。
・紋章は元々 聖母マリアの象徴である「Madonna Lily（マドンナ・リリー）」からとられたもの。
　北米では「Wild Iris(ワイルド・アイリス)」とも呼ばれる。
・カナダの連邦政府の立場からは「ケベック州の州旗」。
　ケベック州政府の立場からは「ケベックの旗（National Flag of Quebec)」。

●ニューブランズウィック州（The Flag of New Brunswick）

・1965年2月24日に制定。
・上部は赤地にライオン。下部はガレオン船。
・デザインは1868年に制定された州の紋章に基づいている。
・上部のライオンのデザインは、ドイツのブランズウィック公（ブラウンシュヴァイク公）、
　そしてカナダ国王とのつながりを示している。
・下部一般的な船のモチーフとして使われるスペインのガレオン船。
　この州の紋章を制定したときの主要産業であった造船産業を表している。

●ノバスコシア州(The flag of Nova Scotia)

・1858年制定。
・聖アンデレ十字の中央に州の紋章を配置。
・英連邦内では初めて認可された旗。
・州の紋章はスコットランドの紋章と同じもので、スコットランドとのつながりを示している。

●プリンスエドワードアイランド州（The Flag of Prince Edward Island）

・1969年に3月24日に制定。
・上部1/3はこの州の名前の元となったケント公エドワード（後のヴィクトリア女王の父親）の
　紋章と同じ、イングランドのライオン。
・下部2/3は小さな島に4本のオークが生えている。
・３本の小さな木はこの州の郡（プリンス郡・クイーン郡・キング郡）を示している。
・大きな木はイギリスを示し、この州がイギリス庇護下であることを表している
"Parva sub ingenti(the small under the protection of the great)"。

●ニューファンドランド・ラブラドール州(The Flag of Newfoundland and Labrador)

・1980年3月28日に制定。
・この州出身の芸術家 Christopher Prattによってデザインされた。
・青は海、白は雪と氷を表す。
・赤はニューファンドランド人とラブラドール人の努力と苦闘を表している。
・黄色はニューファンドランド人、ラブラドール人の自信と未来を示している。
・青色の三角形部分はユニオンジャックで、イギリスとのつながりを示している。
・赤の二つの三角形は二つの地域（ニューファンドランド島とラブラドール地方）を示している。
・黄色の矢印は明るい未来を指し示すと共に、垂直に吊された際に剣の形となり、
　過去に軍事業務に就いて犠牲となった人々を称えるという意味もある。

●ユーコン準州（The Flag of Yukon）

・1968年3月1日に制定。
・緑・白・青の三色旗の中央に準州の紋章を配置。
・緑は森、白は雪、青は湖と川を示している。
・紋章の下の花は州花であるヤナギラン（Fireweed）。
・紋章の上には雪山の上に立つアラスカン・マラミュート(Alaskan Malamute)。
・紋章上部は聖ゲオルギウス十字。
・紋章中部の水色に白い線はユーコン川を示している。
・紋章下部の赤い三角はユーコンの山々を示している。
・山に描かれた黄色い金貨の模様は豊富な鉱物資源を示している。　

●ノースウエスト準州（The Flag of Northwest Territories）

・1969年、カナダ全土からの公募により制定された。
・左右両端が青い帯の「カナディアン・ペール（Canadian Pale）」中央に準州の紋章を配置。
・青地は人間の手がついていない水を表し、白は雪と氷を表す。
・紋章上部の白地に青の波線は北西航路（Northwestern Passage）を示している。
・緑は森林限界より南部の深い森、赤はツンドラ地方を示す。
・森の中の四角い模様とキツネの顔は、豊かな鉱物資源と毛皮を示している。

●ヌナブト準州(The Flag of Nunavut)

・1999年4月1日に制定。
・中心には先住民族であるイヌイットの道標である赤いイヌクシュク。
・右側の青い星は社会のリーダーである長老を象徴する北極星（the Niqirtsuituq）を示す。
・色は豊かな国土、海、空を表している。