この記事は最終更新日から 5年以上が経過しています。
ファッション業界は現在 年に2回の“お祭りシーズン”の真っ最中。2月7日から行われていたNYに続き、15日からのロンドン、19日からのミラノ、25日からのパリと世界4大ファッションウィークが開催され、更に3月22日からは遂に東京ファッションウィーク「Amazon Fashion Week TOKYO 2019 A/W」が開催予定となっており、各ブランドの2019年秋冬最新ルックに注目が集まっています。
そんな中、こちらバンクーバーでは3月18日〜24日の間で、「Vancouver Fashion Week (2019年 秋・冬)」が開幕しました。バンクーバーは大自然と小規模都市が融合している街ということもあり、所謂“ファッション”とは程遠い街。しかしこのVFW、実は北米ではNYに次ぐ規模の開催で、年を追うごとに徐々に盛り上がりを増しています。
例年通り、今回も日本から数名のデザイナーさんが参加していますが、初日となるこの日は、神宮エミさんとYonfaさんが登場。お二人とも観客からもプレスからも非常に多くの反響を得ていました。
インタビュー
ショーの後、神宮エミさんにインタビューするお時間を頂戴できましたので、こちらではその模様をお届けします。
まずは今回のショーのご感想を
鳥肌でした。泣きそうになりました。楽しかったです。
これまでのショー経験は?
バルーンの大会には出場してきました。あと、NY・ロンドン・パリ・ニューヨークと、各国でファッションウィークが開催されている時期に街に出没していたのですが、正式に参加させて頂くのは今回が初めてです。
そもそも何故バルーンドレスの制作を?
学生の頃にファッションイベントをやってたいたことがあって、その後は役者をやっていました。その頃、アルバイトでもしようかなと思った時に、バイト募集でバルーンに出会いました。簡単な、剣とかわんちゃんを作ることから始めて。今でもお子さん相手のバルーンのショーをやっていたりもします。そんな中で、バルーンの大会があるというのを知って、参加してみたのが最初のきっかけです。
ドレスの制作、ファッション的な知識は必要ですか?
一般的なファッションデザイナーさんのように、パターンを引いたりとかっていうのは全く分かりません。でも私は造形的な所が好きなようで、アイディアはどんどん湧いてきます。ドレス以外も、雑誌や企業さんとのコラボで、テーマがあればそのテーマに沿ったものを作ります。
作り方、着せ方は?
モデルさんの体型に合わせて作ります。トルソーにバルーンをつけていきます。バルーンは見えない穴がいっぱいあって、しぼむので、なるべく長く保たせる為に、中にボンドを入れたり、バルーンを二重にする等、工夫しています。
色にもこだわっていて、今回もブロンズやシルバーは、透明の風船にアクリル絵具で色付けして作っています。
ドレスは、実は後ろに繋ぎ目があって、バルーンで玉を作って、モデルさんにくくりつけていく感じです。脱がせる時も、紐解く感じ。
今回の制作期間は?
毎回現地入りしてから作る必要があるのですが、今回のショーでは、先週木曜日〜今日まで、合計5日間。木曜日に作ったものは既にかなりしぼんでいます。結局始まる1分前まで角度を見たり、色々と作業していました。3日寝ないとか、普通です笑。
過酷な制作作業、作り手はお一人ですか?
基本的には私が制作しますが、アシスタントが2名いて、バルーンをひねってもらったりしています。バイトの募集をかけた時に来てくれた子達で、うちの過酷な現場に慣れてくれていて、凄く助かっています。彼女たちは、日本ではパフォーマーもしていますし、ヒーローショーで司会をしたりもしています。
今回のショー、方向性は?
今回はテーマを「アンリミット」として、バルーンの可能性を探りました。
今までバルーンの大会等で、花魁等の日本っぽいものも沢山作ってきましたし、海外等に行った場合は、「この場所だからこそ」と考えることもりますが、今回は“ファッションウィーク”というのもあってフラットな気持ちで作りました。ファッションは自分らしさ、個性を表現するためのものでもあると思うので、それが表現できていたらいいなと思います。
所で今回、見ていて風船だって、分かりました?
[GoToVan]知らなかったら分からなかったかもしれないです。硬い、メタリックな印象がありました。周囲のお客さんから、「これバルーンなんだって、凄いわよね」という声も聞こえてきていました。
海外でのトラブル体験
大きいのは、停電やマシントラブルです。あとはバルーンが足りないなど。
でもバルーンって、世界中にネットワークがあって、困った時に「助けて」って言うと、「エミが困ってる!」って言って助けてくれたりします。今回も足りなくなった時に、「届けようか」って言ってくれました!
因みに今回、世界シェア8割を誇るバルーン会社さんが来てくれていました。
バルーン業界では、パイオニアライン、クアテクスという二大メーカーがあるんです。一般的に売っているものとは質が違います。
Pioneer Line Facebook
https://www.facebook.com/pioneerline
Pioneer
https://us.qualatex.com
今後使ってみたい素材、手法はありますか?
今回は「ファッション」というフィールドに来たので、シンプルなニットとバルーンを組み合わせるのもいいかなって思っていました。余裕がある時に挑戦してみたいです。あと、今回はないのですが、外側を透明にして、インナー透かせるという方法は今までにやったことがあって。色々と挑戦していきたいです!
海外でのショー、英語は?
英語は全然できなくて、VFW事務局を通して、イケメン通訳さんにお願いしました笑。初めて会ったのですがペラペラで助かりました。あとはカメラマンさんが日本から来てくれていて、カメラさんは喋れるので助かりました。
まとめ
既に日本でのメディア露出も少なくなく、日本テレビ「世界まる見え!明石家さんまがやってきた!たけし&所と年に1度のおめでた騒ぎSP」、BSフジ「ブレイク前夜 ~次世代の芸術家たち~」、Jwave 「Growing Reed(岡田准一)」等でも取り上げられています。バルーンと同じく、変幻自在に形を変えて各所で活躍するエミさん、皆さんもどうぞSNS等を通して作品を見てみて下さいね。
神宮エミ
Balloon Fashion / Designer - Emi Jingu 公式サイト
https://www.emijingu.com
Facebook
https://www.facebook.com/emijinguballoon
Twitter
https://twitter.com/p0p0balloon
Instagram
https://www.instagram.com/emijingu
p0p0 balloon(子ども向けバルーンブランド)
https://www.instagram.com/p0p0_balloon
Yonfa
今回残念ながら取材できなかったYonfaさん。シンプルでカジュアル、それでいて洗練された作品の数々が見られました。派手さはないものの、バンクーバーのファッショニスタが一堂に会する初日ファイナルに相応しいショーでした。シンプルでベーシックなコーディネイトが実は一番難しいものですが、それをご存知のお洒落上級者の皆さんから「素晴らしいショーだった」「真似したい!」との声。囲み取材も多く、大反響でした!
Instagram
https://www.instagram.com/yonfa0823
Yonfa 公式サイト
https://yonfa-fashion.com
関連リンク
GoToVan Flickr
https://www.flickr.com/photos/gotovan
GoToVan Instagram
https://www.instagram.com/gotovan888/