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Vancouver Fashion Week2014(2015年SS)日本人デザイナー編

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Vancouver Fashion Week2014(2015年SS)日本人デザイナー編

2014/9/21 更新

目次

今回で14回目となるファッションイベント「バンクーバー・ファッション・ウィーク(VFW)」が 9月15日(月) から 7日間「Queen Elizabeth Plaza」で開催されました。

昨今ではGoToVanを含む日系メディア各社からの「チケットプレゼント企画」もあり、ファッショニスタのみならず、ワーホリや留学生を含む一般の方々の観覧も増えています。特に今回は日本人デザイナーが3名も参加するということで、観覧された方も多かったのではないでしょうか。

【今回参加した日本人デザイナー】
今回は3名もの日本人デザイナーが参加し、会場を沸かせました。
登場順にご紹介します。
(注:VFW日本人担当者様から配布された公式プロフィール文を”参照”しています)
①Shinya Yamaguchi(山口真弥)
横浜出身。専門学校東京メディアアカデミー アーティストスタイリスト・デザイナー科卒業。卒業制作コレクションにて「グループ賞:金賞」「個人賞:金賞」「WWD:FASHION NEWS賞」の3部門を受賞。2009年には自身のブランド「Shinya yamaguchi」を立ち上げ、2010AW および 2011SS のパリ メンズコレクションにて、RYNSHU とのコラボレーション・フットウェアを発表。国内の様々なメディアにも登場しており、NHK「東京カワイイTV」では異例となる個人特集が組まれたことも。生粋のスニーカーマニアである彼は、スニーカーが持つストリートテイストと、自身の愛するモードなテイストを融合させ新たなトレンドを作り出しており、2012年に新たに設立したブランド「Long Tall Tokyo」は新世代の東京を象徴するブランドのひとつであると言える。
【VFW公式】http://vanfashionweek.com/shinya-yamaguchi/
【Shinya Yamaguchi】http://shinyayamaguchi.jp


※この日の4番手、日本人デザイナーとしては1番手の登場となったShinya氏。華やかなレディースブランドの女性モデルが去った後ということもあり、登場の瞬間から一気に空気が変わりました。世紀末のような尖った世界観、にも関わらずモダンで洗練されたコレクションは、まるで漫画「Akira」のような格好良さでした(赤い革ジャンが登場したというわけではない)。正にストリートとモードが美しくマリアージュした東京ボーイズスタイルで、日本人として、東京人として心躍るものがありました。肝心のフットウェアにまで目が届かない位置に座ってしまって自分を責めています(公式他各所に写真があるので、どうぞご覧下さい)。最後のご挨拶も武士のようで素敵でした。

②Akira Kuwabara(桑原啓)
文化服装学院ファッション工科基礎科アパレルデザイン科卒業。フリーランスとして様々なコンテストに参加しており、「装苑」が主催する装苑賞にて大賞となる「第87回装苑賞」と「佳作」のダブル受賞を果たす。現在は装苑賞の副賞として勝ち得たフランスの「Ecole de la Chambre Syndicale de la Couture Parisienne」への留学に向けて、パリにてフランス語を勉強中。「服に対する思いは色々ありますが、一番は幸せな気持ちになってもらうことです」とのこと。
【VFW公式】http://vanfashionweek.com/akira-kuwabara/


※三角形のパーツでエッジの効いたグラデーションを作り上げた未来的でアバンギャルドなコレクション。これは第87回装苑賞を受賞した作品だそうで、初日のガラ(:各デザイナーがファーストルックを纏ったモデルと共に挨拶する)でも観客の目を釘付けにしていました。VFWではバンクーバーという土地柄を反映して”エコ”で”自然”で”スポーティ”なデザイナーが多く登場しますが、この日もレディースブランドの多くが柔らかな空気を醸し出す中、突如として登場したAkira氏のドレスは都会的でただただ美しく、観客の溜息を誘っていました。後半のユニークなコート/ジャケットのコレクションも奇抜でいてエレガンスでクールな佇まいで、見応えのあるコレクションでした。

③Daiki Shimizu(清水大輝)
文化服装学院アパレルデザイン科在学中。装苑賞、名古屋ファッション・コンテスト、神戸ファッション・コンテスト、千年大賞など数々のアワードに入選している今注目の若手デザイナー。卒業後、アントワープ卒業生ブランドの元で経験を積み、異文化の中で自分なりのデザインの解釈を研究している。


※ガラで登場したルックとは全く別のルックからスタート。前半は柔らかいシルエットのドレスや可愛らしくもクールなスーツが登場。VFWらしいルックが並びます。がらっと空気が変わったのは後半戦。重厚感のあるエレガントで奇抜なシルエットのドレスが登場し、同じデザイナーのショウとは思えない程 世界観が一転しました。強く気高く、それでいてフェミニンさを失わないルック。ネットで調べた所「新時代」というタイトルのようですが、これには身を乗り出し写真を撮り出す観客が続出。演出を加えたら益々見応えのあるショウになりそうです。スーツでのご挨拶も上品で素敵でした。


この日は総勢13名のデザイナーが登場しましたが、上記の御三方は同胞という贔屓目抜きに見ても現地の人々に非常に好意的に迎えられており、地元出身デザイナーに引けをとらぬ拍手と喝采を浴びていました。VFWは「動き易さ」や「エコロジー」も特徴の1つであり、それこそがVFWならではの面白さとも言えますが、そうしたブランドが続く中で登場した今回の皆さんは何れも未来的で洗練された感性が光っており、殆ど演出の無い空間の中でも瞬時にして空気を変える、人を虜にさせる何かを持っていたように思います。諸氏の今後のご活躍をお祈り申し上げると共に、新たな才能の発掘の場としての、そして新人の登竜門としての地位を確立しつつあるVFWの今後の発展に期待します(次回は受付のミスや音響のミス等が減りますように)。

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